ハーブはお料理にも良く使うので、ときどき苗から育てていますが、今年はディルに挑戦してみました!あの繊細なハーブをベランダの鉢植えで育てられるかどうか自信がなかったのですが、小さかった苗のディルも、2か月ほどで30㎝以上に育ち、もう何度か収穫して使っています。(買ったのは、1苗です)

ハーブ:ディルの育て方とアブラムシ退治1

やっぱり自分で育てると完全にオーガニックなので、安心!でも、紆余曲折あったので、また育てる時に役立つよう、メモ代わりにブログに書き留めておきます。ディルは一年草だし、夏越えは難しそうなので7月頃まで持ってくれたら、感謝です!

1.買った苗を鉢(プランター)に植え替える

まず、買ってきた苗を鉢に移しました。ちょっと工夫したのは、不織布を使ったこと。次の順番で植え替えました。

鉢に、鉢底石を薄く敷く ⇒ 不織布をのせる ⇒ 鉢底ネットを置く ⇒ハーブ用培養土を入れ、苗を植える

不織布を敷いてみたのは、たまたま手元にバッグを買った時に包んであった不織布があったので、土が鉢底から流れ出てしまわないように使ってみました。水はけにも、そんなに影響はないかな、と思ったためです。

ハーブは植え替えの時、根を崩したり、ほぐしたりしないほうがいいと言われるので、苗ポットから出したままの形で、鉢の中央に作った窪みに入れ、周囲となじませました。土は植木鉢の縁から1㎝ぐらいのところまで、結構しっかり入れました。日が経つと、水やりなどで土の隙間がなくなるのかカサが減ってしまうためです。

※2月にハーブの苗を購入したお店は、サカタのタネ(横浜・反町駅そば)です。ここは本当にいろいろな苗が揃っていて近くに行ったときには必ず寄っています。

2.4月上旬までは順調!ディルの育て方

◆2月でもかなり寒い日は、室内に

ディルは寒さに強い、とよく言われますが、夜0℃以下の気温になるとき等は、やっぱりちょっと心配だったので室内に入れました。

◆ディルに元気がないときは

ディルがしょんぼり、しなって元気のないときが何度かありましたが、そういう時は水やりが足りないのかなと思って水を多めにあげると、1,2日でシャンとして元気になりました。

「土の表面が乾燥してからたっぷりあげる」とも言われますが、乾燥させすぎるのも良くないのかなと思います。水やりのタイミングは、やや寒いときは難しいですね。

◆肥料は1回だけ

有機の肥料を6週間ぐらいしてから、鉢の縁周辺にまきました。

◆サークル支柱をする

華奢なディルなので、葉だれ防止に、たまたま持っていたサークル支柱をしてみました。何だかちょっと安心できました。(普通は無くても、しっかり真っすぐ立つと思いますが)

◆少しずつ収穫を

まだ大きく成長しないうちでも、外側のほうから数本ずついただいていました。少し多めに採れるようになったのは4月になってから。香りが少ないかなと気にしていたのですが、みじん切りにしたりすると、ちゃんとディルの香りがします!自分で育てたディルを食べられて、大感激~!

3.アブラムシが出た!私がしたアブラムシの退治方法と効果的予防方法

水やりは、最初は丁寧に葉にもかけていたのですが、途中から根元のほうにだけあげるようになったのがいけなかったのか、ちょっと暖かくなった4月中旬頃、アブラムシがついてしまいました!

温暖な地域では、ハーブなどの苗が約15㎝以上になり柔らかい新しい葉が繁り始める4月中旬から5月頃アブラムシが飛来して増え始めるそうなので、まさにぴったり!

ついていたのは、緑色のアブラムシ。茶色も少しいます。もっと良くチェックしていれば良かったのですが!

【アブラムシの兆候・・・これがあったら危ない!】

私が気づいたアブラムシがいる兆候(またはサイン)は、

土の上に、細かい白っぽいものがパラパラと落ちている

⇒ 最初は土の一部?と思ったのですが、土の表面にポツポツと細かい白いものがあるのも(フケみたいな感じ)おかしいと思い、ネットで調べてみたら、どうやらアブラムシが脱皮した抜け殻のよう!(アブラムシって脱皮するんですねぇ・・・)

ディルの枝を何本か整理・収穫のために切ろうとディルを触っていたら、手がベタベタしてきた

⇒ アブラムシは蜜を出すらしく、きっとそれが手についたのだと思います。その前に切った時にはベタベタしなかったので。(水で洗ったら、すぐに落ちました)

で、何だかヘンと感じてよーく見てみると、ポツンポツンとアブラムシが!!

ハーブ:ディルの育て方とアブラムシ退治2

慌てて近くのイタリアンパセリやローズマリーの鉢を確認しましたが、そちらにはいないようでホッとしました。

▼また、調べて分かったのですが、少し前にアブ(ヒラタアブ)がディルのそばでホバリングしていたのも、アブラムシがいる兆候だったみたいです。

というのも、アブの幼虫はアブラムシが大好物でエサになります。なのでアブは、アブラムシがいるところに子どもを産むそうです。実際、ディルにアブの幼虫がいました!とても大食いでアブラムシをたくさん食べてくれて助かる、という声もネットで見かけました。(こんな小さなディルの鉢にも、小さな自然界があるんですね・・・)

◎わかりにくいですが、下の写真がアブの幼虫。7㎜~1㎝ぐらいの体調です。

ハーブ:ディルの育て方とアブラムシ退治5

【アブラムシの原因は?】

まず、羽も無さそうなのにアブラムシはどこからくるのか、とっても不思議ですよね。土の中に卵が混じっていたのかな?と思ったりもしましたが、違います(卵から生まれるのではなく、もうアブラムシの形で生まれます)。

なんと、アブラムシは最初に羽があるものが飛んできて植物につき、羽のない子どもを産むのですが、その場所で食べられる物が無くなってしまうと、今度は羽のある子どもを産んで、その子どもが別の場所へ飛んでいくそうです。子孫を残すために、すごいシステムをもっているんですね!

で、そうやって飛んできてしまったものが、環境がいいと増えてしまうのです。良く言われるアブラムシが増える快適な環境を創ってしまう原因は、下の2つ。私の場合は、1つめが当てはまりそうです。

・アブラムシは体が小さく、雨が苦手なので、雨風がしのげるベランダなどは過ごしやすい。また、株(茎)の間が狭くて風通しが悪いところも過ごしやすい。

⇒ 華奢なディルだからと、大事にし過ぎ、ベランダでも風の当たらないところに置いていました。雨ももちろん当たらず、葉水もあげなくなっていました。また、1株(1苗)だけなのですが、根元のところからたくさん茎や枝分かれした葉が出ているので、ちょっと風通しも悪かったかもしれません。

窒素の多い肥料や、水のあげすぎ

⇒ アブラムシはアミノ酸が大好きだそうです。窒素の多い肥料をあげ過ぎ、土が窒素分を多く含むと、植物の葉がアミノ酸を合成し過ぎてアミノ酸を溜め過ぎることになります。そのアミノ酸を目当てに、アブラムシがやってくるのです。

【私が行った、アブラムシの退治方法】

いろいろ調べると、アブラムシ退治には、牛乳のスプレー、木酢液のスプレー、ニームオイル、薬剤のスプレーなどいろいろおすすめの方法があるようですが、結局、見つけた初日に次の3つをやり、テープでペタペタ取るのは3日間続けました。(テープでペタペタは、その後も2-3日に1回ぐらい続けました。やっぱり完全退治は無理のようで、1回5分とか10分ぐらいペタペタしてみると、少し捕れました)

(1) アブラムシが多くいる茎(枝)は、下の方から切って捨てる

⇒ アブラムシはそのほとんどがメスで、暖かい時期はオスがいなくても、毎日10匹ぐらい子どもを産むそうです。で、10日ぐらいすると、その子どもも成虫となり子どもを産むので、とんでもない勢いで繁殖してしまいます!なので、グズグズしていられません。多くいる枝は思い切って処分するほうが、手間が省けます。(ちなみに、アブラムシの寿命は40日だとか。約1か月間子どもを生み続けるんですね!!)

(2) 割りばしにセロテープをつけ、ペタペタ取る(3日間、確認しながら継続)

⇒ ポツポツいるところは、下の写真のような、テープ(メンディングテープ)をつけた割りばしを用意し、狙って取りました。とてもアナログですが、何かをスプレーするより面倒では無い気がします。テープは何度か付け替えます。(キッチンペーパーを1/8ぐらいにカットし、テープをガバッと覆って剥がしペーパーごと捨てます。そしてまた新しいテープを割り箸につけます。メンディングテープは、ムシは取れてもディルは傷めず、粘着力が丁度いい感じ。テープのヒラヒラした部分も、細い場所に入るので便利でした)

ハーブ:ディルの育て方とアブラムシ退治

◎下が、ペタペタ取ったムシのついたテープ

ハーブ:ディルの育て方とアブラムシ退治4

※牛乳スプレーや木酢液スプレーは、葉などにかけたら、再度水などをスプレーして洗い流さないといけないようで、面倒くさがりの私にはちょっと向かないかなと思い、やめました。

※虫はそんなに好きではありませんが、アブラムシはとてもか弱い昆虫だし、ヒトを噛んだり刺したりしないので、まったくコワくありません。どちらかというと、テープ片手にアブラムシを探しているうちに、大事なディルをダメにしないで!と、だんだん怒りを感じてきたりしました(苦笑

(3) 念のため、鉢の土表面を削り取る

⇒ 脱皮した抜け殻があるのも気持ち悪いし、アブラムシは力が弱いのか、ちょっと枝を振ると落ちてしまうのもいるみたいなので、土の表面だけ最後に削り取り、新しい土を足しました。

◆退治を行う場所には気をつけましょう。
アブラムシはちょっと弾くと、軽いので飛んでしまいます。他のハーブから離れた場所(風の方向にも注意して風下で)で退治して、終わったら、鉢の周りも掃除しましょう。落ちているのがいるかもしれません。

テープで取るのを翌日、翌々日も15分ずつぐらい繰り返したら、いなくなりました。その後も定期的に見てペタペタしました。ほんとアナログですが、1鉢ぐらいの場合には、こういう方法がおすすめかなと思います。多分アブの幼虫も、退治に一役かってくれたと思います!(でもアブの食べ物がなくなってしまって、どうしたかなぁ。いつの間にかいなくなっていました)

【アブラムシは、どこにいる?】

普通ハーブの場合は、葉の裏や茎に多くいます。ディルの場合だと、ディルの葉が枝分かれしている根元あたりに良くいます。あとは、やっぱり茎にもついています。そして、出たばかりの若い葉が密集しているところにまで、いたりします。

【アブラムシの予防方法】

いろいろな予防方法があるので、今後は実行していきたいと思います。(最初の4つは、すぐやれます。また、(9)のコモンセージを植えてみるのもいいかなと思いました)

(1) 風通しの良い場所に置き、茎も込み合わないようにマメに剪定

(2) 葉水もあげる
⇒「葉水」というのは、葉の上から水をかけ、また葉を裏返して葉の裏にも水が当たるようにすることです。植物は葉からも栄養を取っているので、葉水も大事だそうです。

(3) 肥料の窒素が多すぎないように気をつける

(4) 木酢液(または酢水)を吹きかける
⇒アブラムシは木酢(もくさく)の匂いが苦手。だから、吹きかけておくと予防効果があるそうです(酢でも代用可能だそう)。予防効果だけでなく、生育のためにもいいようなので、日頃から希釈した木酢液をスプレーしてあげるのは良いみたいです。

※手作りするお酢のスプレーは、水1リットルに酢30㏄だそうです。水100mlなら酢は3㏄。匂いがすぐに薄れるので、毎日か1日置きにスプレーするといいそうです。うどんこ病などにも効果が(予防効果も)期待できるそうですよ。

(5) テントウムシなど、天敵を連れてくる
⇒テントウムシ、そしてアブの幼虫などはアブラムシの天敵です。なかなか捜せませんが、テントウムシが公園にいつもいるので、公園から連れてくるという人もいます!

(6) 黄色い「虫捕りシート」を使う
⇒ アブラムシは黄色が好きなようです。黄色の「虫取りシート」が市販されているのでそれを使って、黄色につられて寄ってきたアブラムシを捕獲する方法があるようです。

(7) アルミホイルを鉢の土の上に置く
⇒アブラムシはキラキラした光が苦手で、方向感覚をなくすそうです。なので、鉢の土の上にアルミホイルを置いて、下から光を反射させるといい、というアイデアもあるようです。ネコもキラキラが苦手で、ペットボトルに水を入れて置いておくといい、というのがありましたよね。アブラムシもそうなのでしょうか。

(8) 薬剤を使う場合
⇒収穫直前の野菜にも使用できるスプレータイプの薬剤があるようなので、万が一の場合は、こういうものなら使ってもいいかもしれません。
例)アースガーデン やさお酢 1000ml

(9) アブラムシの嫌いな「コモンセージ」を植える
⇒バジルやカモミール、ミント、シソなどのハーブの香りも、苦手だそうです。でもそれでも、バジルやカモミール、ミントなどの柔らかい若い葉などにはつくこともあるようなので要注意。コモンセージだと、あまりそういうことは無いようです。

★ちなみに、レモングラス(アロマオイルや鉢植え)、ペパーミント・アップルミントは、ゴキブリや紙魚(シミ/シルバーフィッシュ)が嫌いな香りだそうです。