最近運動不足がちょっと気になるけれど、急にランニングやジョギングを始めるのもハードルが高いというなら、パワーウォーキングがおすすめ!パワーウォーキングは、ドイツの競歩選手でオリンピック金メダリスト、ハートヴィッヒ・ガウダー氏が2度の心臓移植とリハビリの経験から提案したウォーキング・スポーツです。

パワーウォーキング1

ジョギング、ランニング、エアロビクス、サイクリング、水泳などと同じ有酸素運動で、体脂肪の燃焼に役立ち、さらに呼吸循環器系(血管、心臓など)の機能の向上も期待できる運動です。(有酸素運動は、一般的に1回20分以上続けると効果が出てくると言われ、週に2回~5回行うのが理想的です)

ただ、心拍数が150近くまで上がるランニングやジョギングなどは、心臓に負担がかかるので、あまり運動をしていない人や、50代60代の人が、突然始めるのはあまりお薦めではありません。

パワーウォーキングなら、年齢や体力にあった心拍数の範囲で、負担をかけずに有酸素運動ができます。日常的に行えば、血管の若返りや高血圧予防につながります。体にいい食事をするだけでは、ほんとうに健康な身体は作れません。まずはできるスピードで、できる時間で、気軽に挑戦してみましょう。

【パワーウォーキングのやり方】

◆姿勢

・視線はまっすぐ前を見る。肩の力を抜いて、両方の肩甲骨を少し背骨に引き寄せる。おへそ周りのお腹(筋肉)をへこませて背骨のほうに引き寄せる(体幹を意識する)。

◎歩いている途中で、前かがみになっていたら姿勢を直しましょう。また、肩や首に力が入っていると感じたら、力を抜いてリラックスします。

◆やさしく腕を振る

・腕を約90度に曲げた状態で、やさしく振る。(普通の走り方と同じで、反対側の腕と足が同時に前にでているようにする)

・手は、軽く握る。

◎腕を振ることでより早く歩くことができます。ただし大げさに腕を振る必要はありません。体の中心を手が横切ったりしないように注意します。

◆かかとから着地する【重要】

・足は、かかとから着地する。

・腰(骨盤)を左右に動かしたりしないで、前進することに集中する。(ウォーキングでは骨盤を回旋させて歩く体幹ウォーキングなどがあるが、それは気にしない)

◆歩幅は短めにして、テキパキ歩く

◆スピードの目安は、普通の歩き方の1.5倍ほど

◆スピードの確認は、心拍数の計算で

心拍数(心臓が1分に動く回数)を計れば有酸素運動ができているかどうかが分かります。ウォーキングでは、最大心拍数(心臓が最大限に働いたときの「脈拍数」)の60~80%を一般的に目安としていますが、パワーウォーキングでは、70%を目標にします。
 *心拍数と脈拍数は関連しているので、脈拍数で計算できます。

計算式は、(220-年齢)×0.7/分。毎分の脈拍がこれより多くなっていたら、スピードダウンして調整しましょう。

脈拍の測り方:手首の内側か、頸動脈に軽く指をあてて10秒間計り、6倍します。または心拍計を使用します。

【参考】トレーニング別の目標心拍数
・脂肪燃焼や持久力アップ 60-70%
・有酸素運動の能力アップや持久力アップ 70-80%
・筋力や運動能力アップ 80-90%

★日本にも「ハートヴィッヒ・ガウダー パワーウォーキングクラブ日本本部」があります。一緒に活動したい方はHPやフェイスブックをご参照ください。