食べ物は、体だけではなく、脳にも影響を与え感情や思考にも影響します。

健康情報を提供しているハーバード・メディカル・スクールのウェブサイト、ハーバード・ヘルス(Harvard Health)が、コロナ禍でストレスや不安が増している今、どんな食べ物を選んだらいいかを提案しています(2020年4月7日の記事)。またフォーブス・ジャパンの記事でも、このことが取り上げられていました(2020年9月12日)

それらによると、不安を和らげ免疫力をあげるためには次のような食品を取り入れると良いそうです。(ダブって書いてある食材もあります)

柑橘類と赤ピーマン:どちらもビタミンCが豊富で、いくつかの研究では免疫システムをサポートすることが示されている。

スパイス生姜、ニンニク、ターメリック、カプサイシン(唐辛子由来)。(スープ、シチュー、炒め物、サラダのドレッシングに簡単に加えて摂取できる)

亜鉛を豊富に含む食品:亜鉛は不安を和らげる効果があると言われており、ある種のウイルスを退治する効果がある。(風邪薬のジカムの成分に亜鉛が含まれています。)牡蠣、アサリ、ムール貝、カシューナッツ、レバー、牛肉、卵黄などに多く含まれている。

マグネシウムを多く含む食品:気持ちを落ち着かせ、免疫力をサポートするのに役立つとされている(マグネシウムの量が少ない食事を与えられたマウスの間では、不安が増加した。)ストレスはマグネシウムレベルを低下させることもある。マグネシウムを多く含む食品は、豆類、ナッツ類、種子、葉物野菜(特にほうれん草やスイスチャード)、全粒穀物など

オメガ3系脂肪酸:オメガ3は鬱(うつ)を改善することで知られている。オメガ3を豊富に含むのは、ワイルド・サーモンや、マグロ、サバ、イワシのような魚。そして米保健福祉省(HHS)によると、フラックスシード(アマニ)やチアシード、くるみ、植物油にも含まれている。

プロバイオティクス(腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物)を豊富に含む食品。ピクルス、ザワークラウト、味噌、ケフィアなどに多く含まれる。

免疫系をサポートする抗酸化物質(ビタミンA・C・Eや、カテキン・ケルセチン・アントシアニンなどポリフェノール)を多く含むもの

・ビタミンA:トマトやホウレンソウ・ピーマン・ブロッコリーなどの緑黄色野菜に多い

・ビタミンC:パプリカやブロッコリー・じゃがいも・キウイ・柑橘類・イチゴ・柿など。多くが熱に弱く水溶性で、生で食べることがおすすめ

・ビタミンE:種実類(ごま・アーモンド・ピーナッツなど)やかぼちゃ・アボカド・うなぎなどに多い(油に溶けやすい性質があるため、油を使うと体内に吸収されやすくなる)

・カテキン:緑茶に最も多く、ほうじ茶や紅茶、ウーロン茶にも
・ケルセチン:玉ねぎやアスパラガス、レタスなど。血液サラサラ効果がある
・アントシアニン:プルーンやブルーベリー、柿など。血行改善、疲れ目の予防・改善が期待できる。

・他に、豆類や果物、ベリー、ナッツ、野菜、ターメリック(ウコン)、ショウガなどに抗酸化作用がある

アボカドやアーモンドなど、ビタミンBが豊富な食べ物

またカリフォルニア大学アーバイン校の臨床組織「UCIヘルス」によると、避けるべき食品は、糖分や脂質が多い食品で、加工食品、揚げ物、糖分が多いデザート、アルコール、カフェインが入り過ぎているものなど

参考記事:Eating during COVID-19: Improve your mood and lower stress(Harvard Health)

◆さらに、胆汁の流れを良くし、胆汁や胆のうの機能を改善して、胆石予防効果やコレステロール値調整、脂肪分解の促進を期待できる食材が「苦い食材」クレソンやルッコラ、エンダイブ、タンポポ、ラディッキオなどの苦い葉菜類です。日本だと春菊や春の山菜も苦いですね。またホースラディッシュには、がんの予防になる成分が含まれているそうです。