何とも言えない香りで食欲をそそる、タイの辛いスープ「トムヤムクン」。代表的なタイ料理ですね。

タイは消化器系のがん発生率が、アジアの他の国や欧米諸国に比べて半数以下なのに注目して、京都大農学部の大東肇教授(食品生命科学)たちが研究を行い、『トムヤムクン』スープに極めて高い抗がん作用があることが発表されました。(2000年12月に読売新聞などに発表)

タイ料理ではたくさんの香辛料やハーブが使われますが、その112種類の「体内の過酸化を抑制する効酸化作用」や、「がん細胞を抑制する作用」などについて調査。トムヤムクンフープ独特の味を出すのに重要な香味野菜である、ナンキョウ(タイショウガ )・レモングラス・カフィライム(コブミカン)の葉に極めて高い抗がん作用があるのを発見したのです。

日本では見ないナンキョウ(生姜の仲間、英語名ガランガル)、そしてカフィライム(コブミカン)の葉は生薬としても使われるものですが、「βカロチンの数十倍~100倍」の効酸化作用があるとされています。

さらにレモングラスも、抗菌・殺菌作用があることで有名で、消化器系がんを引き起こす細菌などの殺傷能力が高いことが確認されました。

これ以外にもいろいろな栄養あるものが入っているトムヤムクン・スープ。特に暑い夏にはぴったりの辛いスープですが、ときどき思い出したら食べたいですね。

日本では、ココナッツミルクが入った「トムヤムクン・ナームコム」が、辛みがマイルドになっていてよりポピュラーですが、ココナッツミルクが入っていない、汁が白っぽくなくて透き通っている「トムヤムクン・ナームサイ」もあります。ナームサイのほうが、酸味や辛みがストレートに味わえます。

トムヤムクン・ペーストを使うと家庭でも作りやすいですが、レモングラスやコブミカンの葉は、絶対に入れたいですね。タイ料理によく使われるパクチーも、抗がん作用が強いと言われます。

尚、研究は、京都大・近畿大・タイのカセサート大学の共同研究です。

またちなみに「世界三大スープ」とは、「ブイヤベース」「ボルシチ」「フカヒレスープ」のことで、実は4つあるのです!その理由は、世界のグルメの間で統一されていないから、とか、「トムヤムクン」を伝えるのにそういうキャッチフレーズにしたから、とか諸説あります。