オーストラリアのおいしいオーガニックワイン(主に赤ワイン)をご紹介します!

ワイン売り場に行くと迷うほどたくさんのワインがありますが、できるだけオーガニックワインを選んでいます。お手頃な価格で、美味しくて安心して飲めるものがいろいろありますよ。(ここでは1000円台~2000円以下のワインが中心です。★★★は、とてもお薦めのワイン)

◆EUは2012年、オーガニック認証ワインの基準を制定し、醸造方法やワインに含まれる物質の細かいルールを設定。その中で、亜硫酸塩の添加量の上限も決めているので、安心できます。詳しくは目次の最後の「ワインの亜硫酸塩について」の項を、どうぞ。

1. ジェイコブス・クリーク オーガニック シラーズ・カベルネ(オーストラリア、赤ワイン)

Jacob’s Creek Earth-Vine-Grape Organic Shiraz – Cabernet 2019
(ワイナリー:ジェイコブス・クリーク、ぶどう品種:シラーズ、カルベネ・ソービニヨン)

カラフルなラベルが気になっていたワインです。

オーガニックワイン11

ジェイコブス・クリークは、オーストラリアで最大の生産量を誇るワイナリーで、ドイツ・バイエルン出身のヨハン・グランプ氏により1847年創業。2008年、世界ワインライター&ジャーナリスト協会による「世界ベストワイナリー100」で1位にランキングさました。

コスパの良い美味しいワインはオーストラリア国内でも人気がありますが、生産量の約8割は海外に輸出されています。厳選した葡萄で作った大変高品質なワインや、オーガニックワイン、スパークリングワインなども作っています。

「ジェイコブス・クリーク シラーズ カベルネ」、そして40回近く賞を受賞している「ジェイコブス・クリーク カベルネ・ソーヴィニョン」(カベルネ・ソーヴィニョン100%)は、ジェイコブス・クリークの代表的ワイン。

オーガニックワイン(シリーズ名は”EARTH-VINE-GRAPE”)は、オーストラリアで有機認証されたブドウだけを使用。無農薬の野菜から堆肥や土づくりを行い、放し飼いの羊たちが雑草を食べるという環境で育てられています。赤と白の2種類があり、赤がこのシラーズ・カベルネ。

ほどよいタンニンと酸味、力強い果実の風味で、少しスパイシーな味もします。甘さはあまり感じません。開けてすぐはやや渋みが強かったのですが、少し時間が経つとバランスよくなってきました。vivino.comの口コミにも、翌日のほうが美味しかったとか、3日目まで美味しく飲める使い勝手の良いワイン、などの声が少しあります。

オーガニックワイン11ラベル

シラー(オーストラリアやニューワールドではシラーズ)の二大産地は、フランス・ローヌ地方北部とオーストラリア。フランスが原産地で、スパイシーでエレガントな味わいの繊細なシラーですが、オーストラリアのシラーズは、滑らかなタンニンながらも強めの果実味で、力強いテイストです。シラー(シラーズ)は、ブレンド用の品種としても重要です。

(最近ラベルにシラーと書いてあるワインも多いですが、その場合は、「ワインのスタイルとして、フランス・ローヌ地方タイプのスパイシーでエレガントな味わいを志向していると考えられる」という人もいます。)

vivino.comの評価だと、2014年が3.6で最高評価。2019年ものは3.3でした。価格は1400円前後。フルーティでスパイシーで、ややしっかりめの味わいのオーガニックワイン(赤)を飲みたいときには、おすすめです。

2.ローガン・ワインズ ウィマーラ メルロー2017(オーストラリア、赤ワイン) ★★★

Logan Wines, Weemala Merlot 2017 ★★★
(ワイナリー:ローガン・ワインズ)

とても柔らかくリッチな味わいと香りのメルロー100%ワインで、とってもおいしかったです。それでも価格は1000円台後半と、とってもコスパがよくて、大変おすすめ!

オーガニックワイン

ローガン・ワインズ(1997年創立)は、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズにあるワイナリー。薬剤師だったローガン氏はワインに魅せられ、醸造家サイモン・ギルバート氏のもとで修行した後、アデレード大学ローズワーシーカレッジで本格的に醸造学を学びました。

そして27歳の時、彼が理想とする土壌や気候のオレンジ地区・マジー地区(標高500-1000m)でぶどうを栽培し、ワインの生産を始めました。生態系を破壊しないサステナブルな有機農法のもと、ワイン造りが行われています

その素晴らしいテイストは、すぐに数々の賞を受賞。今や、オーストラリアのトレンドになっている「クール・クライメイト(涼しく爽やかな気候)」な土地で作られる現代ワインの代名詞にもなっているようです。

ローガン氏が理想とするワインは「北イタリアのワインのような引き締まった酸を持つワイン」で、このメルローワインも、とても優しく香り高いのにキリっとしていて、いつまでも飲んでいたくなる味わいです!

ちなみにウィマーラ(Weemala)とは、原住民アボリジニの言葉で「絶景」の意味。このウィマーラ・シリーズは、メルロー、ピノノワール、シラーズ/ヴィオニエ、リースリング、ピノ・グリなど何種類かありますが、どのラベルにも、ぶどう畑を訪れ「絶景」を楽しむ野鳥たちの絵が描かれています。

オーガニックワイン

メルローに描かれているのは、Flame Robin。日本名「ノドアカサンショクヒタキ」で、お腹から首にかけてオレンジ色の鳥です。

vivino.comの評価では、2018年が最も高く3.6。2017年のは3.5となっています。2019年も美味しいですが3.4。でもどれも一定のレベルで、おすすめです。

【2023年追記】
このワインの記事を書いた大分あと、オーガニック認証のマークがラベルにないことに気づきました。そこで調べてみると、あるワインのHPに、ローガンワインカンパニーからの手紙として、下のような文章が載っていました。
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会社からのメール(2020年12月):
“私たちのワインはここ3、4年、すべて完全菜食主義で生産しています。牛乳、卵、イジングラス…珪藻土さえも使っていません。”

会社からのメール(2017年1月):
“ローガンのワインの多くはヴィーガンフレンドリーですが、どのワインがヴィーガンフレンドリーかは年によって変わります。ワイナリーでは可能な限りオーガニックでありたいと考えており、清澄剤を使用する場合は一般的に卵、牛乳、イジングラスを使用します。私たちのワインの多くは清澄剤を必要としないので、これらのワインはヴィーガンフレンドリーですが、申し上げたように、正確なヴィーガンフレンドリーワインはヴィンテージごとに変わります。”
(https://www.barnivore.com/wine/5103/Logan-Wines-Pty-Ltdより)
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もしかしたら以前から、オーガニック認証は取っていなかったのかもしれません。

ローガンワインの創設者、ピーター・ローガンは、「私をワクワクさせるものを作りたかった。だから(家族も含めて)多くの強い意見に反して、私は通常のワインメーカーの台本から逸脱し始めた。ワイン大学で教わったこととは違う。既成概念にとらわれない」という考え方の人なので、単なるオーガニック認証には収まらないワイン造りをしているのかもしれません。

ちなみに、ワイナリーにはテイスティング・ルームがあり、観光客も訪れることができます。シドニーから車で3時間半ぐらいの場所。もしオーストラリアに行く機会があれば、行ってみるのもいいですね。ウィマーラ・シリーズでは、ピノ・グリも大変高評価なので、白が好きな人にはそちらもおすすめです!

◆ワインの亜硫酸塩について

ワインには、酸化防止や殺菌効果、保存のためなどに亜硫酸塩(SO2)が添加されています。亜硫酸塩は、ワインが創られ始めた古代ローマ時代から、樽の消毒などに使われていました。葡萄が発酵する過程でも少量、自然に発生するもので、ワインの味とも深く結びついています。

ただこれが、肝臓の働きを鈍化させたり、糖とアルコールの分解を遅くすると言われ、ワインを飲んだ後の頭痛の原因になっている場合もあります。さらに喘息の人だと、少量の摂取で有害反応を起こすことも稀にあると言われています。

ワインの生産者は現在では、いかに亜硫酸塩の量を減らして美味しいワインを作るかに切磋琢磨していますが、安いワインを大量生産しているメーカーには、亜硫酸塩の量など全く気にしていないところもあります。

そこで、美味しくて、少しでも体に害のないワインを飲みたいので、今は選ぶなら、明確な基準のあるEUのオーガニック認証を受けたワインにしています。EUは2012年、オーガニック認証ワインの基準を制定し、醸造方法やワインに含まれる物質の細かいルールを設定。その中で、亜硫酸塩の添加量の上限も決めています。(赤ワインは使用上限が1リットルにつき100mg、白ワイン・ロゼワインは1リットルにつき150mg。白ワインとロゼワインでは残糖が1リットルにつき2g以上の場合、上限を1リットルにつき30ml引き上げられます)